ご家族を亡くされた後の片付けは、量の多さよりも「何を残すか」の判断が重くのしかかります。しかも、相続の手続きには期限があり、悠長にはしていられません。
この記事では、いつから始めるか・何から手をつけるか・いくらかかるかを、実務の順序に沿って整理します。
いつから始めるか
決まりはありません。ただし、以下の期限が実務上の目安になります。
| 期限 | 内容 |
|---|---|
| 3ヶ月 | 相続放棄・限定承認の申述期限(自己のために相続の開始があったことを知った時から) |
| 4ヶ月 | 準確定申告の期限 |
| 10ヶ月 | 相続税の申告・納付期限 |
特に注意が必要なのが3ヶ月の期限です。
相続放棄を検討している場合、遺品を処分すると「相続を単純承認した」とみなされる可能性があります。借金の有無が分からない、相続放棄の可能性がある——この場合は、片付けを始める前に弁護士・司法書士へ相談してください。
逆に、相続に問題がないことがはっきりしているなら、四十九日を目安に始める方が多いです。賃貸物件の場合は、家賃が発生し続けるため、退去日から逆算して早めに動く必要があります。
何から手をつけるか(順序が大事)
ステップ1: 重要書類と貴重品の捜索(最優先)
片付けを始める前に、必ず先に探すものがあります。
- 預金通帳・キャッシュカード・印鑑(実印・銀行印)
- 保険証券(生命保険・医療保険・火災保険)
- 不動産の権利証・登記識別情報
- 有価証券・株式の書類
- 年金手帳・年金証書
- 借用書・ローンの契約書(借金の把握のため重要)
- 遺言書
- 現金(タンス預金は本当にあります)
よくある保管場所: 仏壇の引き出し、タンスの最下段、押入れの奥の箱、本の間、着物の帯の中、冷蔵庫の中。
これらを片付けと同時に探そうとすると、確実に見落とします。先にこれだけを探す日を設けてください。
ステップ2: 残すものを決める
思い出の品、写真、手紙、形見分けする品を先に取り分けます。判断に迷うものは「保留」の箱を作って一旦入れるのがコツです。その場で決めようとすると手が止まります。
写真はデータ化する手もあります。アルバム十数冊をすべて残すのは現実的でないことが多いのですが、データにすれば保管の問題は解消します。
ステップ3: 価値のあるものを査定に出す
処分する前に、一度査定を受けてください。古い家ほど、ご家族が価値に気づいていないものが眠っています。
- 骨董・掛け軸・茶道具
- 貴金属・時計
- 切手・古銭
- カメラ・レンズ
- 楽器
- 電動工具・大工道具
- 業務用の機器
買取額は片付け費用から差し引けます(買取もできる業者に依頼した場合)。処分費用が実質的に下がるだけでなく、故人が大切にしていた物が次の人に渡ることになります。
ステップ4: 残りを処分する
ここまで済んでから、残りをまとめて処分します。この段階まで来れば、業者に任せて問題ありません。
費用の決まり方と、作業にかかる日数
遺品整理の費用は、間取り・物量・搬出条件の3つで決まります。
| 間取り | 作業日数の目安 |
|---|---|
| 1K〜1DK | 半日 |
| 1LDK〜2DK | 半日〜1日 |
| 2LDK〜3DK | 1日 |
| 一戸建て(一軒分) | 1〜2日 |
金額を間取りだけで示す業者もありますが、同じ間取りでも物量は世帯によって何倍も違います。 長年住まれた家、物を大切にされてきた方の家は、想像より多いのが常です。 そのため「3LDKだからいくら」という出し方は実態に合わず、現地を拝見しないと確定できません。
逆に言えば、現地を見ずに確定金額を言い切る業者は、当日になって金額が変わるリスクがあります。 見積もりが無料の業者に現地を見てもらい、書面(またはメール・LINEなど記録の残る形)で 金額を出してもらうのが確実です。
費用が上がる要因
- エレベーターのない集合住宅の上階
- トラックを横付けできない立地
- 納屋・物置・車庫・庭にも物がある
- 仏壇・ピアノ・金庫など特別な扱いが必要な物がある
費用が下がる要因
- 買取できる品がある(最も効果が大きい)
- 事前に残す物と処分する物が分かれている
- 日程に余裕がある(業者の空いている日に調整できる)
遠方に住んでいる場合
「実家が愛知だが、自分は関東に住んでいる」というご相談は非常に多いです。
この場合、次の進め方ができます。
- 業者が現地を確認し、写真付きの見積書を送る
- 内容を確認して依頼
- 鍵を預けて作業(郵送または不動産管理会社経由)
- 作業前・作業中・作業後の写真で報告
- 判断に迷う品はその都度連絡し、確認を取る
一度も現地に行かずに完了できます。 ただし、ステップ1の「貴重品の捜索」だけは、可能なら立ち会うか、事前に「探してほしいもののリスト」を業者に渡してください。
業者を選ぶときの確認事項
一般的な不用品回収より、遺品整理では次の点が重要になります。
- 貴重品が出てきた場合の扱いを説明してくれるか
- 仏壇・仏具・人形の扱いについて相談できるか
- 近隣に配慮した作業をしてくれるか(車両の表示・時間帯)
- 買取もできるか(費用の相殺になる)
- 立ち会いなしの作業に対応できるか
- 見積もり後の追加料金がないか
- 支払いは作業完了後か
よくある質問
Q. 仏壇はどうすればいいですか? A. お寺で閉眼供養(魂抜き)をしていただいてから処分するのが一般的です。お焚き上げの手配ができる業者もあります。菩提寺がある場合は、まずそちらにご相談ください。
Q. 写真や手紙まで捨てるのが忍びないのですが。 A. 無理に判断しなくて構いません。「保留」の箱を作り、一度ご自宅に持ち帰って、落ち着いてから判断される方が多いです。時間が経ってから見ると、判断がつくようになります。
Q. どのくらいの日数がかかりますか? A. 1K〜1DKなら半日、2DK〜3DKで1日、一戸建て一軒分で1〜2日が目安です。お急ぎの場合は人員を増やして対応できます。
片付けアトムズは、海部郡蟹江町を拠点に遺品整理を承っています。貴重品の捜索と仕分け、簡易清掃まで基本料金に含み、買取(古物商許可 第541162300500号)による費用の相殺にも対応します。
遠方にお住まいで立ち会いが難しい場合の作業にも対応しています。見積もりは無料、キャンセルは作業日の前日まで無料です。まずは間取りと物量をお聞かせください。
サービスの詳細は遺品整理のページをご覧ください。